古マイセン、アンティーク西洋磁器のマスターピースの通称カラードワトー(ワトー多彩色)
19世紀の西洋美術を代表する作品群ですが、その中でも最も格式の高い「イースターエッグ~Easter egg 復活の卵」が近日入荷いたします。
写真をご覧いただけましたら説明は不要かと思います。
ロココ時代、宮廷文化そのものの絢爛豪華さと上品な華やかさを併せ持つ装飾品です。
日本ではあまりなじみがありませんが、キリスト教の国ではイースター(復活祭)は大きな
意味をもつ一日です。
復活祭では生命の誕生と豊穣を意味する卵がシンボルであり、卵をモチーフにした飾りを飾ってお祝いします。
西洋の王侯貴族はこの卵飾りにステータスをかけ、豪華な工芸品をつくらせて威厳を競った歴史がります。
ヨーロッパ最高峰の磁器窯であるマイセン磁器においても、当然のようにイースターエッグを制作しており、その中でも特に際立った価値を有するのが、1800年代い制作されたコバルト地に金彩を施した個体です。
三か所の花窓はマイセン磁器制作時の厳しいルールにおいてその大きさや位置が決められており、ラウンドした造形に花絵を差し込むことで絵に広がりを与え、立体的に見えるように描かれています。
19世紀の作品がなぜ高付加価値と申しますと、花窓の絵の構成と花絵の描き方にあります。
この時代の花絵は極めてソフトなタッチでラフに描かれており、20世紀以降のそれと比較すると優しく、優雅ないかにも王侯貴族的な雰囲気を持っています。
三面花絵がスタンダードですが、中には更に格上の個体が存在し、当時の一点もの制作として花窓の一面をヴァトー画で飾られている個体もその一例です。
またステータスを格付けする工芸品なので金彩も重要なファクターです。
細部まで手を抜いておらず、正に王侯貴族文化そのもので絢爛豪華の一語に尽きます。
この金彩が複雑かつ手が込んでいて、面積が多ければ多いほど格上とされました。
今回入荷作品はズバリ、古マイセン磁器イースターエッグの最高峰に位置する作品です。
花絵の質、花窓一面にはヴァトー画の恋人紋、金彩は最高レベルの質と面積を誇り、足の付け根にはトレードマークともいえるレリーフがあり、その盛り地にまで金彩を施しています。
ロココ宮廷文化を象徴する西洋磁器の逸品です。
ご期待ください。
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