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2020年6月18日

近日入荷予定 古マイセン 推定1913-1915年制作 完全オリジナル期 ロシアバレエ人形「蝶になったキアリーナ」パウル・ショイリッヒ&エミール・パウル・ベルナー ユーゲントシュテール期を代表する名作

最終更新: 2021年3月2日

推定制作年1913-1915年、ユーゲントシュテール期の巨匠二人により制作されたと思われる「Chiarina/キアリーナ~蝶になったキアリーナ」

名作中の名作が近日入荷いたします。

※上段及び中段写真は実際の作品。下段写真は2005年東京都庭園美術館において開催されたマイセン展のパンフレット、本作と同じオリジナル期の作品でメインで掲載されています。

こちらのページをご覧になる方には説明不要かと思いますが、マイセン磁器ユーゲントシュテール期において最も有名な作家と言われているパウル・ショイリッヒ(Paul Scheurich 1883-1945)の代表作、ロシア・バレエ作品群の中でも一二を争う著名な作品です。

本作の生い立ちは1910年にサンクトペテルブルクでセルゲイ・ディアギレフ(Sergei Diaghilev 1872-1929)が1910年と1912年にベルリンで自身のバレエ団「バレエ・リュス」を率いて公演をしました。

現代バレエ振り付けの祖とよばれるミハイル・フォーキン(Michael Fokine 1880-1942)の振り付けによるシューマン(Robert Schumann)のピアノ曲「謝肉祭~カニバル」踊った実在のバレリーナと言われています。

クリノリンドレスとボンネットのいで立ちで蝶のように舞う姿から、日本における公設展示では「蝶になったキアリーナ」とも称されております。

原型制作年は1913年、オリジナル時代の多彩色個体は以前東京都庭園美術館において展示されたほどの希少な作品です。

今回入荷予定の作品は正にこれです。

原型制作年(1913年)から極わずかの間、わずかな個体にしか割り振られなかったオリジナル時代最初期ナンバー、いわゆる頭文字”D"モデルナンバー(モデルナンバーはD286)です。

本ナンバーは実際にショイリッヒが制作に携わった1-2年しかないと言われ、その後すぐにA1004となり、1970年代からは73305となりました。

なぜオリジナル期作品がこれだけ珍重されるかは勿論その希少性もありますが、同じように見えて大きく違うその絵付けです。

現代には見られない非常に手の込んだ作品で、コストや手間を考慮せず制作されたと言っても過言ではありません。

更に入荷作品に限って特筆すべきはペインターナンバー12番、コレクター垂涎の個体で、これは絵付けがエミール・パウル・ベルナーEmil Paul Börne 1888-1970によるものとされています。

つまり本作はパウル&ベルナー ユーゲントシュテール期を代表する巨匠達が手掛けたオリジナル期作品を意味します。

西洋美術史的に見ても極めて稀有な作品です。

こうご期待!

6/18 写真を更新いたしました。実際の作品です。