マイセン磁器造形家、マイスターモデラー、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーの推定1768年原型作品、Puttiグループ
「寓意 天使のキス」
近日入荷いたします。
※上段、中段は作品集からの抜粋、下段白黒写真は真贋判定にも用いられる
「Meissen Collector's Catalogue」掲載写真です。
入荷次第写真を更新いたします。
原型作者ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーは1731年にアウグスト強王の指名でマイセン製作所のモデラー(原型製作者)として採用されます。
1733年にマイスターモデラーに任命され数多くの人形やサービス類を手掛けますが、当作品はそんなケンドラー作品の中でも晩年の作品にあたり推定1768年頃の原型、新古典主義時代の作品です。
入荷作品は推定1900年初頭制作のオールドフィギュリンで現在制作されているマイセン人形とは明らかに作り込みが違い、マイセンアンティークフィギュリン然として格別の存在感があります。
乞うご期待!
ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(Johann joachim Kaendler 1706-1775)
彫塑家 マイセン磁器マイスターモデラー (マイセン製作所には1731年から1775年まで従事) 宮廷彫刻家のベンジャミン・トマエ氏の弟子となり王家の宝庫である緑天井(The Green Vaults)の彫刻制作に6年間携わります。 この時の仕事ぶりが評判されて、1730年には宮廷彫刻家の称号を預かりました。 翌年の1731年アウグスト強王のご指名でマイセン製作所のモデラー(原型製作者)として採用されます。 強王の夢の磁器の城、日本宮に飾る為に、短期間で多様な動物彫塑を作りました。 彼の彫塑は個性的でダイナミックでありながら優美で自然な美しさを持っており、天才的な才能を十分に発揮し、アウグスト強王にも高く評価されます。 しかし、彼の栄光も長くは続かず、最強のスポンサーであったアウグスト強王死後(1733年)は息子の3世には理解を得られず、得意な大型彫塑で等身大の王の騎士像製作を断念します。 強王死後のスポンサーは裕福な貴族。彼らからの注文で、様々なその新しいサービスセットの原型を作ります。 バロック様式、ロココ様式にも精通していた彼のサービスセットは貴族達からも賞賛を浴びます。