マイセン人形きっての絢爛豪華な作品
王侯貴族文化的作品
アウグスト3世とマリア王妃 「舞踏会」
レアカラーのブラックドレス
イブニングカラーで近日入荷いたします。
※上段写真は実際の作品、下段写真は「舞踏会」・「キス~Kiss」
アウグスト3世とマリア王妃モデルの希少イブニングカラーペア展示例です
原型制作年は1744年、ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(Johann joachim Kaendler 1706-1775)の作品です。
作品の題名は「AUGUSTUS III AND MARIA JOSEPHA」(アウグスト3世とマリア・ヨーゼファ王妃)
アウグスト3世は1734年にポーランド国王に就任したので、在位10周年を記念して特別に制作されたモデルと思われ、作品タイトルが示すように王を讃える作品であり、いわゆる販売を目的として制作された作品ではないようです。
元々は王と王妃の単体人形でしたが、アフターモデルのGallant クリノリン人形として誕生した作品です。
そのため1910年以前の原型作品の大半が収納されている「Meissen Collector's Catalogue」にも記載がなく、制作当時のマイセン磁器としても希少な作品だったことがうかがえます。
当作品の制作年はボタン剣後期、バックスタンプの形状や双剣からおおよそ1800年後半の古マイセンと思われます。
推定120年程度経過した古マイセンとは思えないぐらい素晴らしい状態で、ほぼ完全な状態で入荷いたします。
また通常、女性衣装(クリノリンスカート)は白系で製作されていることが多く、これは白が公式晩餐等で多用されたことが要因と思われます。
当時、上層階級の貴婦人は舞踏会などで思い切ったお洒落を楽しんでいたらしく、当作品はそれをモチーフとしたイブニングスタイルで制作されています。
艶やかで複雑な彩色と金彩を多用しているため、通常モデルよりも高額な取引がなされている希少な作品です。
乞うご期待!
ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(Johann joachim Kaendler 1706-1775)
彫塑家 マイセン磁器マイスターモデラー (マイセン製作所には1731年から1775年まで従事) 宮廷彫刻家のベンジャミン・トマエ氏の弟子となり王家の宝庫である緑天井(The Green Vaults)の彫刻制作に6年間携わります。 この時の仕事ぶりが評判されて、1730年には宮廷彫刻家の称号を預かりました。 翌年の1731年アウグスト強王のご指名でマイセン製作所のモデラー(原型製作者)として採用されます。 強王の夢の磁器の城、日本宮に飾る為に、短期間で多様な動物彫塑を作りました。 彼の彫塑は個性的でダイナミックでありながら優美で自然な美しさを持っており、天才的な才能を十分に発揮し、アウグスト強王にも高く評価されます。 しかし、彼の栄光も長くは続かず、最強のスポンサーであったアウグスト強王死後(1733年)は息子の3世には理解を得られず、得意な大型彫塑で等身大の王の騎士像製作を断念します。 強王死後のスポンサーは裕福な貴族。彼らからの注文で、様々なその新しいサービスセットの原型を作ります。 バロック様式、ロココ様式にも精通していた彼のサービスセットは貴族達からも賞賛を浴びます。