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2019年3月2日

近日入荷予定 マイセン 最高技術 パテ・シュール・パテ 花瓶 ユーゲントシュテール期 名作

最終更新: 2020年11月5日

マイセン磁器の芸術作品の中でも突出した難技法で知られる作品群

「Pate-Sur-Pate~パテ・シュール・パテ」

ユーゲントシュテール期の名作花瓶が近日入荷いたします

1860年代にルイ・ソロン(L.Solon)によって、セーブルで発明された高度な技法です。

この技法は極めて手のかかる方法で色付きされた素地の上に白いスリップ液(水で溶かしてクリーム上にした粘土の溶解液)を何回も重ねていき微妙な濃淡でカメオ風の浮き彫りを描き出したものです。

これは釉薬の下に絵付けしていく「釉下装飾」と呼ばれるもので釉下装飾は本焼成の前の素焼きの状態で行われます。

本作の場合、素地に彩色を施したバックを作り、その上に磁土を素材とする白泥漿を重ねて絵付けしていきます。

極めて困難な技法で、通常の絵付けとは全く異なるために、この技術を習得した専門のマイスターが絵付けを行います。

この上に釉薬を施し本焼きすると、地色の上に白い透ける様な絵付けが浮かび上がるパテ・シュール・パテ特有の濡れて透けたような質感が出来るわけです。

立体感を伴った芸術性を表現するには最適な技法ですが、都度何回も窯に出し入れしなくてはいけないので採算が合わず、近年では特別な場合を除いては制作されておりません。

ユーゲントシュテール期(1900年前後)のごく短い期間に制作され、歴史に埋もれた西洋磁器の逸品です。

乞うご期待!